優勝予想は早くも全滅! そんな夏の高校野球、第11日の感想です。

東邦2-聖光学院 
花咲徳栄2-作新学院
木更津総合-0広島新庄      
日南学園1-北海

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第11日


東邦2-聖光学院……ハズレ
 ああいった派手な勝ち方をしたチームは、次の試合であっさりと負ける印象があるが……。このカードなら、さすがに勢いと、地力の差で押し切れるだろう。 
 藤嶋、松山共に失点が多く、調子が戻らないようならこの試合も出血覚悟になるが、それ以上に点を取れるはず。 
 と書き、実際この試合でも投手陣は良くなかったが、打てなかったのは予想外。夏は地方大会から一度も登板していない、背番号8の四番・鈴木駿輔を先発させるという、聖光学院の大胆な策が当たった。
 2試合連続二ケタ得点となまじ当たっている分、打線が雑になってしまったというのもあるかも。

 ところで、記事の炎上で稼ぎたい……じゃなかった、野球の記録で話したいの広尾晃さんが、この試合を観に行ったそうである。
 とても、野球の本を出しているような方のものとは思えない、内容の無い薄々の記事だったのはいつものことなので良いとして(外野席からも入場料を取れというのは同感だが)、東邦と聖光の対戦を、名門と新興の対決と書いていた。
 聖光学院は言うまでもなく10年連続の夏甲子園出場。初めて甲子園に出たのはもう15年前である。その間、実に春夏通じて4度ベスト8に進出している。
 東邦に比べたらまだまだケツが青いということかもしれないが、普通の感覚ではこういうチームは新興扱いしないと思うんだよね……。


花咲徳栄2-作新学院……ハズレ
 岩井監督は綱脇先発に踏み切った。これは、ここまでの試合の内容や、日程が詰まってくる今後のことを考えての決断で、やむを得ない。
 ただ、翌日の準々決勝で当たる可能性のあった7チームのうち、作新学院より打力があったのは東邦くらい。順当に東邦が勝ち上がると想定したとして、当たる確率は1/3。思い切って作新に高橋をぶつけ、翌日を綱脇先発にしても良かったのでは。
 仮に東邦と当たってしまったとしても、投手陣の不調ぶりを考慮すれば、点の取り合いに持ち込める可能性はあったのだし。

 試合の方は、綱脇が2回に5失点したことでほとんど決した。休養充分の今井に、序盤からこれでは重すぎた。まだ清水の方が良かったという声もあるだろうが、これもまた難しいところ。センバツでは秀岳館相手に好投し、春の関東大会では東海大甲府を完封するなど、経験や実績があったのは綱脇の方だったからねえ。
 ただセンバツの好投は、エースの高橋が打ち込まれ、点差の開いた場面。開き直って投げられたというのはあっただろう。この日はセンバツに比べてだいぶ硬さが見られた。
 とはいえ、許容範囲は3点まで。入江の2ランは余計だった。清水の投入が、もう一歩早ければ……。

 また攻撃では、左打者の多い花咲打線なので、右の今井相手にもう少し抵抗できるかと思ったが、そうもいかなかった。もっとも、4回、5回は捉えつつあったが、その後は直球主体から、終盤に入りスライダー主体の投球に切り替えられ躱された。

 3番手として4回からマウンドに登った高橋は、これまでで一番いいピッチングだった。直球でしっかりと空振りが取れ、制球も比較的落ち着いていた。結果的に8回の味方のエラーから始まる1失点だけ。評価を落としつつあった今大会だが、最後にようやくBIG3の力を見せた。
 エースの好リリーフがあっただけに、5回の二死満塁の好機に、当たっていた楠本が初球を打ち上げてファウルフライに倒れたのが痛すぎた。あそこで2~3点返して試合をもつれさせれば、今井もあそこまで余裕を持った投球は出来なかっただろうが……。

 履正社のところでも書いたが、花咲徳栄もまた千載一遇のチャンスを逃した感が強い。今年ほど充実したチームは、しばらくは作れないだろう。
 埼玉県勢初の夏制覇の夢を叶えるのは、やはり浦和学院か? でもあそこは監督が……。案外、春日部共栄あたりが、サラリとやってくれそうな気も(笑)


木更津総合-0広島新庄……当たり      
 早川はまったく危なげなかった。ストレートの球質、スライダーのキレ、コントロールの良さ、特に右打者の内角、左打者の外角へのクロスファイア―の精度、本当に素晴らしい。

 堀も良かっただけに、お互いにゼロ行進の投手戦ならまだ分からなかったが、初回に先制ホームランを浴びるとは持ってない。
 そして、せっかく初のベスト8に進出したのに、聖光ではなく、きっちり作新を引いて来る当たり木更津総合もまた持ってない。

 なお、残塁数は木更津が4、広島新庄が1で、合計5残塁と言うのは大会最少タイ記録とのこと。新庄は4人ランナーを出したが、併殺が2つにキャッチャーによる牽制死があった。そして試合時間はなんと1時間23分。驚きの短さだ。堀は103球、早川は99球しか投げていない。
 一級の好投手と貧打という、似たようなチーム同士の対決だからこそ生まれた数字である。


日南学園1-北海……ハズレ
 

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【勝敗予想結果】   
29勝12敗 
 1回戦:14勝3敗   
 2回戦(初戦):6勝1敗 
 2回戦(2戦目):6勝3敗
 3回戦:3勝5敗 

【優勝校予想】   
◎履正社……3回戦敗退○○●   
○花咲徳栄……3回戦敗退○○●   
▲山梨学院大付……2回戦敗退○●   

【2016年・夏の甲子園記事まとめ】
地方大会もろもろ   
初戦勝敗予想( )/優勝校予想    
第1日第2日第3日/ 第4日第5日/  
第6日(&2回戦予想①)第7日2回戦予想②/ 
第8日第9日3回戦予想/ 第10日①第10日②
第11日
    

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