筒香か中田か 侍小久保監督 4番条件は「誰が見ても手本になる人」(スポニチ)

 侍ジャパンの小久保監督が、沖縄・宜野湾のDeNAキャンプを視察。主軸として期待をかける筒香について「何の心配もしていない。会話すら必要のない選手。全面的に信頼しているので、彼のペースで(侍ジャパンの強化合宿に)集合してほしい」と語った。
(略)
日本ハム・中田とともに筒香を4番候補に挙げる小久保監督は、23日から始まる宮崎での強化合宿で最終決定する方針。「誰が見ても手本になるような人がなるべき」と4番の条件を口にしつつ、筒香には「リーダーシップを含めて、手本になる選手だと思う。そのままを侍ジャパンでもしてもらえたら」と期待した。

「誰が見ても手本になるような人がなるべき」、ねぇ……。

 小久保は現役時代の99年、不振に陥っても四番に据え続けられていた。四番から外して欲しいと話した小久保に対し、王監督は我慢して起用し続けた。
 その采配の是非はともかく、小久保は後半戦から調子を取り戻し、球団の福岡移転後初の優勝、日本一に貢献。当時のことについて、感謝の言葉を口にしていたと思う。
 
 日本野球は四番というものに対して、単に四番目に打つ打者という以上の意味を見出しているものだけど、王貞治などは特にその思いが強い野球人の1人だろう。

 で、そんな王貞治の影響を強く受けているのが小久保だ。国際試合において、四番・中田に強いこだわりを見せていたのも、多分、こうした現役時代の経験が背景にあるのだと思う。


 我々ただ見ているだけの側の人間は、打線が不調に陥ると、すぐに打順の組み換えを主張しそれをしない采配に文句をつけるが、パワプロじゃないのだし、打順が変わることの精神的な影響というのはあるだろう。特に四番という打順だと、それだけでプレッシャーに感じてしまう選手もいるものだ。
 なので、まずは四番を固定して軸を作り、そこから他の打順を考えていく、というアプローチも必要なのだとは思う。だから、四番はできる限り動かすべきではない(動かしたくない)、という考え方は否定しない。


 ただ、それは長いレギュラーシーズンの話だ。100試合以上戦うなかでは、目先の数試合のためにバタバタするよりも、1年間を見据えて、ドッシリと構えている方が、トータルで見れば良い結果を生むこともあるだろう。

 しかし、WBCは言うまでもなく短期決戦。何か問題が生じたとき、それを立て直すのにモタモタしていたら、あっという間に終わってしまう。そのため、即効性のある治療が必要になり、それが時に非情な決断となることもあるだろう。
 なので小久保の、四番打者を神聖視するようなこだわりは、こと短期決戦においては、足かせにこそなれ、決してプラスにはならないと思うのだけれど…………。


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