今季アニメをいくつか見たので、その感想。とりあえず、「Re:CREATORS」がちょっと気になるくらい、かな……。


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Re:CREATORS

 物語の登場人物が現実世界に転生し、物語を作り出した人間とその世界に復讐する……というような話(らしい)。

 小説でも漫画でもなんでもそうだけど、物語における作者が、その物語の世界の創造神というのはよく言われる話。
「キャラクターが勝手に動き出した」なんて言われることもあるけれど、基本的に登場人物の生殺与奪も世界の行く末も全て作者の手の中。目的を果たせるか否か、恋愛が成就するか失恋するか、戦いに勝つか負けるか、成功するか破滅するか、それらは全て創造神である作者の思惑ひとつで左右される。
 そして我々は、創造神による絶対的な権力の行使によってキャラクターたちが右往左往する様を、楽しんでいるわけです。

 でもそれって当人(キャラクター)たちからしたらたまったもんじゃないよね、というのは私も考えたことくらいはあるので、このアニメのテーマは非常に興味深いです。
 当たり前だけど、このアニメの製作者だって、過去に自分が手掛けた作品で、自分で生み出したキャラクターたちの運命を、創造神として嫌な言い方をすれば好き勝手してきたはずだしね。それこそ、話を盛り上げるために、失恋させたり殺したりした経験もないことはないでしょうし。
 

 ……ただ、1話はそうした物語世界の住人が、主人公たちのいる現実世界に飛び出してきて、ドンパチやるばかりで、そうしたテーマの面白さはあまり出てなかった気はする。まあ、深い話は後に置いておいて、1話はとにかく話を目まぐるしく動かすのがツカミとしては最適なのかもしれないけれど。

 ヒロインの赤い髪の子とか、無口な魔導士の子とかが、どこかで見たことあるような造形かつ、衣服などが無駄に装飾過多になってしまうのは、作中世界の小説やアニメのキャラクターという設定上仕方ないか。なんかテイルズシリーズとかに出てきそう(笑)

 主人公もアマチュア(?)とはいえ、創作活動をしている人間のようで、ヒロインと敵対していた物語のキャラクターから、奇縁と言われていたのには、そのあたりが関わっているのでしょうか。 
 

サクラダリセット

 なんか深そうなことを言い合う会話劇。でも中身が伴っていないというか。ハマる人には凄いハマりそうな感じではあるけれども。
 劇場アニメの始まりっぽい静かな雰囲気とか、嫌いじゃないけどね。花澤香菜と悠木碧だから聞いてられたというのが正直なところ(笑)

 そもそもなんで主人公とヒロインの美空は別に乗り気でもなさそうなのに、なんだかんだ菫に言われるがままに、屋上で会い続けてるの?

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?

 終末を迎える世界、みたいな世界観は好みで、PVとかの雰囲気も好きだったので見始めたわけです。
 1話の時点では、特に感想を書くまででは無いかなと思っていたのですが、Cパートの回想シーンで、戦いに赴く主人公とその幼馴染の女の子が(彼女は主人公のことを「お父さん」と呼んでいましたが、見た目の年齢はほとんど変わらず、養育院という場所からして、疑似家族のなかで父親役をやっていたという感じでしょうか)、

「それにしてもさぁ、こんな時くらいちょっとは気の利いたことくらい言えないのかなあ」
「例えば?」
「この戦争が終わったら、俺結婚するんだ、とか」
「いやそれ、あんま縁起良くないし」
「お話の中で死んじゃう人が、いかにも言いそうなことって言うんでしょ。その方がドラマティックだから優先的に殺しちゃう。その理屈みたいなのは分かるんだ。生きて欲しい人が死んじゃう方が悲しいもの。でもね、そんな神様の勝手な理屈で殺される側は、たまったものじゃないよね」

という会話をしていたのが、「Re:CREATORS」を見た後だったので面白かったですね。

 ちなみにこの主人公は女の子に、また帰ってくる理由として「気の利いたこと」を言うようせがまれた結果、今度の誕生日にバターケーキを焼いてくれと頼みます。でもこれだと、主人公だけじゃなく、幼馴染にも死亡フラグを建ってしまうんだよね。で、結局この女の子は死んでしまうわけです(というか、主人公以外の人類は全て滅んだという設定なのですが)。

ひなこのーと

 弟がとりあえず毎クール1つは「きらら系」のアニメを見ると言っていたので、じゃあ「ひなこのーと」も見るの?と聞いたら、見ないとかいうんですよ。何でだよと思ったけど、これはきらら系列の原作じゃないんだって。女の子が複数人できゃっきゃする感じのやつは、全部きらら系だと思っちゃうんですよ私は。

 なんかごちうさっぽいなと思ってGoogle先生で検索しようとしたら、サジェストで「ひなこのーと ごちうさ」って出てきて、みんな考えることは同じなのねって。まあ似てるのは、ヒロインの髪色と、喫茶店に住み込むとこくらいな気もするけど。

 でも「ごちうさ」よりは、演劇という縦軸がある分、ストーリー的な面白さがでてくるんじゃないかな?

 どーでもいいけど、メインキャラクターのなかの1人・くいなちゃん。特徴である羽みたいな耳みたいなくせ毛、なんか懐かしいなーって。一時期はこういう髪型のキャラクターってわりとよく見かけたイメージだけど(特にギャルゲー界隈で)、最近見ないような。そうでもない?

恋愛暴君

 ドタバタした展開とノリはとても楽しいけどね。話の根幹である「キスノート」の設定がアバウト過ぎません? そこに名前を書かれたカップルは必ずキスをするというノートなら、もしキスをしなかったら書いた者は死ぬ(そして書かれた者は一生童貞)、という副作用はそもそも発生しようが無いのでは……。
 冒頭で国会議員同士の名前を書いたら濃厚なキスを交わしていた当たり、名前を書くと強制力が発生するのかと思いきや、その後はそうでもないし。細かいことは突っ込んじゃダメなんでしょうか。

 メインヒロイン(?)のグリが、ハイテンションで見ていて楽しい。おっさん顔の人面犬・コラリも、檜山修之の声も相まって面白いです。

 
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