・福岡ソフトバンク3-2東北楽天

 8回、9回とバタバタしましたが、何とか逃げ切りました。
 中田は8回途中2失点の好投。球数的に余裕もあったので、8回はきっちり投げ切って欲しかったですが。
 とはいえ、ここ3試合連続でQS、2試合連続HQSと安定感が出てきました。武田も和田もいないなか、安定してイニングが食えるようだと非常に助かります。

 9回はサファテが簡単に2アウトを取ったものの、そこから二三塁と一打逆転のピンチに。一二塁とされて、高谷の二塁への牽制が悪送球となったことで、傷を広げました。
 バッター集中の場面だから無理に投げる必要はないと解説は言っていましたが、咄嗟の判断だし、牽制自体は仕方ない。とはいえ、刺せないのは良いものの、この大事な場面で送球ミスはいただけません。

 今シーズンの高谷は、打撃でもバントを失敗する場面をよく見ている気がしますし、攻守ともにこれまでより精彩を欠いている印象があります。
 それでも、投手陣との信頼関係云々もあることから、なかなか一気に甲斐に正捕手を任せるわけにもいかないのでしょうし、もうひと踏ん張りして欲しいところです。


 それにしても、藤崎台球場は良いですね。客席まで浸食した木のインパクトもさることながら、ライトスタンド後方には山が連なっていて、なんというか牧歌的です。
 まあ、スタンド後方に山と言ったら、富士北麓球場にしくは無いのですが(笑)



・福岡ソフトバンク2-9東北楽天

 寺原は初回にホームランで1点を失ったものの、その後はランナーを出しながらもなんとか粘っていました。

 ……が、5回に炎上。無死満塁のピンチを招き、茂木にグランドスラムを叩きこまれてしまいました。
 打たれたのは外角高めに抜けたボール球でしたが、犠牲フライ狙いだったのでスイングされたのでしょうか。それがスタンドインしてしまったのは、茂木のパンチ力か。これで今季8号なので、楽天初の生え抜き打者の二けた本塁打はほぼ当確でしょう。
 なお、そのうち最多の3本を打たれているのがソフトバンク。昨年高梨の新人王を全力でアシストしたぶん、埋め合わせをさせられています。

 さらに、寺原に代わってマウンドに登った飯田も銀次から2ランを浴び、試合はほぼ決してしまいました。

 また、3番手で登板した松本も2失点。

 3年前、肘の故障を承知でドラ1指名した松本ですが、高校当時は150キロをマークしたこともあるストレートは鳴りを潜め、今では140キロ台前半。かと言って特筆すべき変化球があるわけでもなく、制球も良い訳でもなく……。昨年のウエスタンで見たときも思ったのですが、正直何が良い投手なのかよくわかりません。

 解説は凄いボールを投げるわけでは無いが投球術が上手い、というようなことを言っていましたが、高卒3年目の投手にその評は、誉めているのかどうか微妙です。
 高橋と共に、将来のローテ候補と首脳陣は見込んでいると、前に読んだ記憶があるのですが、果たしてそんな大化けする日は来るのでしょうか。


 このように投手陣が散々だったわけですが、たとえピッチャーが良くても、この日は勝てなかったでしょう。

 というのも、楽天先発の岸の出来が非常に良かったためです。特にストレートが良く、打者の左右に関わらず、アウトローにビシッと決めてストライクが取れていました。

 改めて、岸の加入は楽天にとって大きいですね。
 個人的な印象ですが、田中渡米後の楽天は、則本が絶対的なエースで、かつ3~4番手クラスの先発は結構いるものの、2番手といった感じの先発が埋まらないというイメージでしたが。
 そんな楽天にとって、岸は理想的な補強。
 則本に加えて岸のいる今年は、なかなか連敗しなさそうです(しかも今年は美馬も良いですし)。


 結局打線は、岸が降板したあとの8回、9回に、いずれも満塁のチャンスを作りながら、犠牲フライで1点ずつ返すのが精一杯で、投打に良いところなしの完敗。
 
 この日は鷹ガールデーということで、来場客にピンクのユニフォームを配布。来場者の9割近くが女性だったとか。
 松田は、鷹ガールデーだから来たという人もいると思うので、そういう人がまた来たいと思えるようなプレーをしたい、と語っていたそうですが、散々な結果になってしまいました。




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