大阪桐蔭の浦和学院への爆勝ちで、もう後はどうなろうと趨勢は決まった感のある今大会。
 大阪桐蔭のあまりの強さを目の当たりにして気がくじけてしまい、第2試合以降は見る気も起きなかったのですが。

 しかしそんな第2試合以降も熱戦、好戦の連続。
 私がリアルタイムで見たのはほぼ第4試合の9回だけですが……。そこで今大会一番になるであろう衝撃的シーンが。やっぱり野球って、高校野球って凄いなと、改めて実感したのでした。


・第14日(8/18)

報徳学園2-済美……ハズレ
 山口を先発にしなかったのには驚いた。優勝を狙うチームなら分かる。例えば平安とかなら、ここで小寺ではなく北村先発も十分あり得る選択肢。しかし今年の済美は申し訳ないが、ベスト8に入れれば御の字というチームだろう。
 だったらここからは毎試合これが最後になるつもりで、これまでのスタイル通り山口と心中しにくると思っていたが。

 監督が最後に器量を見せたということなのか。あるいは世間の目に耐えられなかった、つまりこれが今の時代ということなのか……。

 なんてことを書いていたら、代わりの背番号5の投手が好投するわ、山口のリリーフ投入も決まるわで勝ってしまうんだからなんとも驚き。
 というか背番号5も普通に140キロ台を出すなど普通に投げさせておかしくない投手で、むしろなんでここまで山口1本できたのか謎。

 しかし小園は結局、聖光学院戦以外は打撃ではあまり見せ場が無かったね……。


日大三-2下関国際……当たり
 速報を見てたら下関がずっとリードしているし、鶴田が日大三を後半まで無安打に抑えているしで、準々決勝予想全敗を覚悟した(結果的にその後の近江も負けたので、日大三さまさまである)。
 しかし終盤にきっちり逆転するあたり、名門の底力か。まあ鶴田もさすがに疲れがあったのだろう。

 今夏の日大三は名前ほどの力はないという見立てで、優勝予想に挙げた平安を破りベスト4まで進んだ今となってもその印象はあまり変わらないのだけど、妙な強さがある不気味なチームだ。センバツの三重戦で見せたひ弱さ(強豪校にありがちなリードを許してからの無気力敗戦)が嘘のよう。

 ただ投手陣は河村偏重になっているのが意外。奈良大付戦で復活登板を果たした井上を、リリーフとかで使ってくるかと思ったが、平安戦、下関戦と登板なし。あまり状態が良くないのかな。


金足農3x-2近江……ハズレ
 いい加減吉田はバテると思ったが、あれよあれよという間についに準々決勝も突破してしまった。

 最後のプレーの衝撃に目を奪われがちだが、そもそも近江がもっと点差をつけられていれば良かったのだ。そういう意味では、8回、9回と無死一二塁の好機を作りながら追加点を奪えなかったのが痛かった。

 また、甲子園に来てから金城が不調に陥ったのも響いた。
 継投のチームでありながら、絶好調の林に負担がかなり偏っていて、疲れもあっただろう。金城が本調子なら、8回の好機に林に代打を出し、9回から金城投入で逃げ切りを図れただろうに。
 ただ金城が使えないとして、智弁和歌山戦で好投した松岡を、どこかで使えなかったんだろうか? 佐合と林の間に挟むとか。「4本の矢」とか言っていたので、単なる奇襲要員止まりではないと思っていたのだが。

 それにしてもサヨナラ2ランスクイズとは。1人で投げ続け、野手ですら控え選手を一切使わない、主軸だろうとバントで送らせる公立校……という1チームだけ20~30年前からタイムスリップしてきた感のある金足農らしい幕切れだった。もっとも、二塁ランナー突入までは監督も想定外だったらしいが。

 映像を見返すと分かるが、サードがボールを捕って送球する頃には、既にセカンドランナーは三塁を蹴っている。ランナーを目で殺してから投げれば、最悪その時点でのサヨナラだけは阻止できたかもしれないが、それでバッターランナーを刺せなければ同点で無死満塁でほとんど詰みだし、そもそもあの場面でそんな冷静なプレーをしろというのが酷な話。

 サヨナラを防ぐには、そもそも同点のスクイズを決めさせずにホームで刺すしかなかった。セカンドランナーが最高のスタートを切っていた以上、あそこにバントが決まった時点で決まってしまったということだろう。

 ただ、あの完璧な走塁でもなお、ホームクロスプレーのタイミングは結構際どかった。2ランスクイズは野球ファンなら誰もが浪漫を感じずにはいられない攻撃だが、改めてそれが非常に微妙なバランスの上に立っている難しいプレーなのだと実感した。

 とはいえ、仮にセカンドランナーがアウトになっても、同点で2死二塁。あるいはファーストがバッターランナーを無視してホームを殺しに行ったとして同点で1死一二塁。それを思えばランナーからすれば悪い賭けではなかった。


 なお前の試合では、直前の打席でホームランを打っている三番の吉田に無死一塁からバントさせるなどして、一部からバントキチ●イ監督などと揶揄されていた中泉監督だが、この試合では工夫を見せていた。
 無死一塁から吉田に普通に打たせたり、9回も先頭が出たところで七番・菊地彪吾に当然送らせると思ったところ、バントの構えからヒッティングさせたり(空振りしたが)。 




【勝敗予想】 
29勝23敗
 1回戦:13勝11敗
 2回戦(初戦):2勝2敗
 2回戦(2戦目)10勝2敗 
 3回戦:3勝5敗
 準々決勝:1勝3敗
 準決勝・決勝:

【優勝予想】
◎木更津総合……3回戦敗退○○●
○龍谷大平安……3回戦敗退○○●
▲智弁和歌山……1回戦敗退●

【ベスト8予想】
A:愛工大名電……3回戦敗退○●(正解:報徳学園)
B:浦和学院……当たり○○
C:星稜……2回戦敗退○●(正解:済美)
D:大阪桐蔭……当たり○○○
E:智弁和歌山……1回戦敗退●(正解:近江)
F:横浜……3回戦敗退○○●(正解:金足農)
G:木更津総合……3回戦敗退○○●(正解:下関国際)
H:龍谷大平安……3回戦敗退○○●(正解:日大三)




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