普段は全試合終ってから書くのですけれど、今回は今まさに第2試合の最中ですが、第1試合の感想を書いておきたいと思います。
 だってあまりに衝撃的な試合だったから。これはもう今大会の優勝校は決まったと言っても仕方のないような試合だったから。


・第14日(8/18)

大阪桐蔭11-2浦和学院……ハズレ

 ここまで苦戦続きだった大阪桐蔭。試練に次ぐ試練で押さえつけられていた力がついに爆発するのか。それとも充実した勝ち方を続けてきた浦和学院の前に涙を飲むことになるのか。
 後者と見て浦和学院にしたわけだが、結果はご覧のとおりである。

 最終的なスコアを待つまでもなく、3-2で終わった5回までを見ても、両者には大きな差ががあった印象だ。
 決して戦力的に浦和学院が大阪桐蔭に大きく劣るとは思わない。練習試合や、あるいは神宮大会などで対戦すれば、10回戦えば5分の星取りに持ち込むだけの力はあるだろう。ただ甲子園、特に夏の甲子園で対戦したら、10回やれば10回負ける……そんな差を感じた。


 根尾は決してそこまで調子が良いようには見えなかったが(センバツの頃の方がずっと良かった)、それでも浦和学院打線が捉える感じはあまりしなかった。5回のタイムリーヒットもセカンドの前でバウンドが大きく跳ねるラッキーヒットだったし……。
 球数は投げさせるなどプレッシャーをかけることには成功したが、それ止まり。もし柿木があまり良くなければ、根尾続投で終盤勝負にできたかもしれないが、そもそも柿木が後ろに控えているからこそ、球数が多くなっても良いからと慎重に投げていったのだろうし。

 対する渡辺も良く投げていたと思うが……。根尾の先制弾は、逆方向でもアウトコースのああいうボールは結構伸びるのであまり驚きはない。2点目は守備のミスが無ければあるいは……というところ。
 衝撃的だったのは3点目の藤原の1発。あの内角の厳しいボールをスタンドインされたら、もうどこにも投げられない。あの1発で、大阪桐蔭打線のプレッシャーになんとか持ちこたえていた渡辺の、心を完全に折ってしまったように見えた。

 だから結果的には、6回1死二塁となったところで永島への継投が裏目に出ての完敗となったとはいえ、あの継投のタイミングが間違っていたとは思わない。
 結局のところ、藤原の3点目の完璧なホームランが全てだったのだ。

 そんななか、3番手でマウンドに上がった河北の好投は見応えがあった。

 ワンアウトも取れなかった永島を継投すると、根尾を空振り三振。その後投手強襲の適時打を浴びて残っていたランナーを1人返しはしたが、7回、8回は好リリーフ。
 完全に覚醒した藤原にこそアウトコースの変化球をバックスクリーンに叩き込まれはしたが、2.2イニングを投げて結果的にこの1失点のみ、2安打に抑え根尾からは2打席連続三振を奪った。

 渡辺ばかりに注目が集まり、リリーフ1番手も永島と影が薄かった河北。しかし背番号1は俺だぞと、渡辺が故障で出遅れるなかチームが甲子園に来れたのは俺がいたからこそだぞ。そんな意地を感じた。

 最後は渡辺が再登板。ここでエースが開き直って快投し、それで良い雰囲気になって打線が及ばないまでも反撃する……なんて展開をちょっと想像したが、きっちり石川がダメ押しのソロホームランを放つ念の入りようで笑ってしまった。


 それにしても、府大会の履正社、あるいは甲子園の作新、沖学園、高岡商が敗れたとはいえ見られる試合を作ったのに、それらより戦力的に上回るであろう浦和学院が、この体たらくというのは正直残念。
 
 毎年関東はおろか全国でもトップクラスの戦力を有しながら、今大会が32年ぶり(森監督就任はその5年後)の夏ベスト8、つまり31年にわたりベスト8にすら入れなかった所以がこのあたりにある……というところだろうか(春は優勝、ベスト4、ベスト8とあるのだが)。

 大阪桐蔭で11-2というスコアは、中田を擁した2006年夏に、斎藤・早実に敗れたスコアと同じである。あの頃の大阪桐蔭も、プロ注目の選手を複数擁しながらイマイチ結果が出せないイメージだったが(まあ辻内・平田でベスト4もあるが)、それから12年の間に大阪桐蔭は夏3度優勝。おそらく今年も優勝するだろう。
 この10年の間についた、西谷・大阪桐蔭と森・浦和学院の差。それをまざまざと見せつけられたような一戦になってしまった。




【勝敗予想】 
28勝21敗
 1回戦:13勝11敗
 2回戦(初戦):2勝2敗
 2回戦(2戦目)10勝2敗 
 3回戦:3勝5敗
 準々決勝:1敗
 準決勝・決勝:

【優勝予想】
◎木更津総合……3回戦敗退○○●
○龍谷大平安……3回戦敗退○○●
▲智弁和歌山……1回戦敗退●

【ベスト8予想】
A:愛工大名電……3回戦敗退○●(正解:報徳学園)
B:浦和学院……当たり○○
C:星稜……2回戦敗退○●(正解:済美)
D:大阪桐蔭……当たり○○○
E:智弁和歌山……1回戦敗退●(正解:近江)
F:横浜……3回戦敗退○○●(正解:金足農)
G:木更津総合……3回戦敗退○○●(正解:下関国際)
H:龍谷大平安……3回戦敗退○○●(正解:日大三)




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