準決勝の予想の答え合わせと感想です。
 それにしても、本当に金足農と大阪桐蔭の決勝になるとは……。

 
・第15日(8/20)

日大三1-金足農……ハズレ
 日大三の先発は予想外だったが廣澤。これが大当たりで、4回途中を1失点と試合を作った。その後は河村⇒井上(投げられたのか)とつなぎ、トータルで2失点は上出来。

 小倉監督の継投の采配も神がかっていた。
 河村は4回2死二三塁とされたところでマウンドに上がり空振り三振。井上は7回無死一二塁となったところで登板し、ヒットで満塁とされるも相手のスクイズを外すなどもあって結果的に無失点。
 それもあって10安打6四死球と毎回のようにピンチを作りながら、2失点でとどめることができた。

 だからこそ、あとは打線の奮起を待つばかりであったが、吉田がとにかく良過ぎた。安定感という点では、今大会一番のピッチングでは。
 本人の試合後のインタビューでの言葉に反して疲れはあったと思うが、140キロ台前半くらいまでにスピードを抑え制球重視、変化球を上手く使うピッチングでとにかく丁寧に投げていた印象だ。

 ただ、全体的に日大三打線は簡単にストライクを取られていた印象はある。特に吉田のストレートを意識するあまり、打ちに行っても良さそうな緩い球を見逃してカウントを悪くしていたようにも見えた。
 このあたり、日大三がマシンを前に置くなどして吉田の速球対策をしてきた、というようなニュースを見て少しだけ嫌な予感はしていたが……。序盤~中盤からもう少し積極的に行っても良かったのかな、とは思った。
 もちろんそれが、吉田のクレバーさ、あるいはキャッチャーの配球の上手さなのだろうが。


 それでも上述の通り投手陣の踏ん張りもあり接戦に。9回には井上がこの試合で始めて金足農の攻撃を三者凡退に抑えると、9回裏には1死から金足の守備の乱れもあって一二塁のチャンスを作るなど、試合は最後までもつれた。
 
 しかし試合の分かれ目は、2点を追う8回の日置の打席だったのではないか。
 
 日大三はその前の守備で、無死満塁のピンチを継投や相手のスクイズを外すなどして無失点で切り抜けると、1死から一二番がヒット。この試合初めての連打で1死一二塁のチャンスを作り、主将で三番、日大三で最も良いバッターである日置が打席に入る。

 吉田は日置に対してボールが先行、それも明らかなボール球が多くカウント3-1にしてしまう。
 この回(正確には7回途中くらいから)、吉田は疲れが出てきたか、ボールの抑えが利かずに大きく外れる球が出始めていた。終盤になってスピードこそ140キロ台中盤~後半のボールを投げ始めていたが、本人も制球が利かなくなりつつあるのを感じて、力で抑えようという判断だったのではないか。

 それはともかく、日置に対する5球目。ストライクが取りたいのは明らかな局面で投じられたのは、内から入ってくる甘い高さの変化球だった。

 しかし日置はわずかに打ち損じ、良い角度で上がっていったものの、もうひと伸びなくレフトフライ。
 それが最低限のタッチアップにはなり2死一三塁として、続く四番のここまで無安打の大塚が、こちらは簡単に追い込まれながらも三遊間を割るヒットを放って1点を返しはした。

 だが日置があのボールをものにできなかったのが、あと一歩、日大三が及ばなかったことにつながったのではないだろうか。


 いずれにせよ、最後まで緊迫した展開が続いた素晴らしい好ゲーム。
 正直なところ、限界を迎えた吉田がつるべ打ちを食らうとか、逆に日大三投手陣が好調・金足農打線に火だるまにされるとかして、どちらかが勝つにしろ一方的なスコアの残念な試合になるのではないかと思っていたから。
 実際日大三はともかく、金足農はあと一本出ていれば一方的な試合にできただろう。

 また、球場全体が金足農を後押しするような異様なムードになったら可哀想だなと思っていたが、日大三が先行を許し追う展開になったこともあり、心配は杞憂に終わった。
 審判が金足農寄りの判定をするのでは、などと口さがないネット民などに言われていたがそんなこともなく、両方に公平な良いジャッジをしていたと思う。

 そういったこともあって後味の悪さもなく、迷いなく好ゲームと言い切れる試合だった。


済美2-大阪桐蔭……当たり
 立ち上がりから柿木の調子が悪そうで、先制を許した際にはどうなることかと思ったが。
 さらに、勝ち越された済美が好走塁に相手のエラーが絡んで同点に追いついた時は、「おっ?」と思いもしたが(なおこのあたりまでしか映像では見ていない)。

 終わってみれば普通に勝利。ただ、中盤に一気に3点勝ち越し、このままどんどん差が開くかと思いきや、済美はよく持ちこたえたな、という印象だ。




【勝敗予想】 
30勝24敗
 1回戦:13勝11敗
 2回戦(初戦):2勝2敗
 2回戦(2戦目)10勝2敗 
 3回戦:3勝5敗
 準々決勝:1勝3敗
 準決勝・決勝:1勝1敗

【優勝予想】
◎木更津総合……3回戦敗退○○●
○龍谷大平安……3回戦敗退○○●
▲智弁和歌山……1回戦敗退●

【ベスト8予想】
A:愛工大名電……3回戦敗退○●(正解:報徳学園)
B:浦和学院……当たり○○
C:星稜……2回戦敗退○●(正解:済美)
D:大阪桐蔭……当たり○○○
E:智弁和歌山……1回戦敗退●(正解:近江)
F:横浜……3回戦敗退○○●(正解:金足農)
G:木更津総合……3回戦敗退○○●(正解:下関国際)
H:龍谷大平安……3回戦敗退○○●(正解:日大三)




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