個人的な今季、いや今年ナンバー1アニメですかね。
※これまでの感想
01 02-05 06 07 08 09 10-11
#12:グッドモーニング アゲイン SAGA
相変わらずネガティブスパイラル全開のさくら。
ただ、心の奥底にはアイドルを諦めきれない気持ちがあるせいか、はたまた単に気弱な性格で突っぱねきれないせいか、すみっこに座ってぼーっと他のメンバーの練習を見ているだけとはいえレッスン場にはいたり、ライブ3日前のビラ配りに参加したりはしています。
そのビラ配りの際、ファンの女の子2人から握手を求められ応援されることで、少しだけ心が動かされそうになりますが、やはり生前の相次ぐ挫折によるトラウマは重く、翻意するには至りません。
そんなさくらを誰よりも熱心に励まそうとするのが山田たえ。11話でも、目覚めたさくらに真っ先に駆け寄ったのが彼女でした。
しかしさくらは たえを頑なに拒絶し続ける。
ライブ2日前の夜、ついに業を煮やしたたえは、再び引きこもって固く扉を閉ざしてしまったさくらに対し、窓ガラスを割って突入するという、今作通じて最もゾンビらしいムーブ(笑)
さくらをレッスン場へと引きずり出すと、ダンスを教えようとします。
一人だけ自我が戻らず純正ゾンビなたえに、誰よりも熱心にダンスを教えていたのがさくらであり、たえにとってはそれが自我が戻らないなりに嬉しく、その恩返しをしようとしていたのです。
そんな健気さが泣けます。
言葉がしゃべれないキャラだからこそ、表現力のある声優に演じてもらう必要があるということで、ベテラン三石琴乃を起用したという話ですが、そのキャスティングが最高に活きている場面です。
こうした2人のやり取りを見て、かつてのさくらが、誰かが困っている時、オロオロしながらも真っ先にフォローしようとしてきたのを改めて思い返したメンバーたち。
ならば今一番困っているさくらに、今度は自分たちがお返しする番!と決意します。
ところが……。
「ほんとそういうの良いんで……。今一番困っているのは、私が全く覚えていないことで、皆さんが勝手に盛り上がってることなんで……」
と凄まじく冷めた目をするさくらさん。
おいぃぃぃぃぃ! 今完全にさくらの心が開かれる流れだったでしょうが!!
(まあそりゃさくらかすれば、記憶がないんだから仕方ないんだけど)。
唖然とした表情で固まってしまうメンバーを後に残し、やさぐれモード全開で立ち去ろうとするさくら。
そこにゆうぎり姐さんが、渾身のビンタをかまします。
おお! 人の話を聞かないゆうぎり姐さんが、初めて正当な流れで殴った!(笑)
「さくらはん、もうこれ以上逃げないでおくんなんし。アンタにはわっちらを励ましてきた責任ちゅうもんがある。記憶があろうが無かろうが、わっちらと踊って貰いんす」
そして、なぜ自分なんかにこだわるのかと問うさくらに、さくらがいなかったら我の強い集団のフランシュシュはとっくにバラバラになっていた、とさくらが大切な存在である理由を語り、
「さくらはんが居ないステージを成功させるくらいなら、さくらはんと一緒のステージで失敗したい」
とまで言い切ります。
それに続けて愛が、「持ってない」のはさくらだけではなく、ゾンビである(すでに死んでいる)自分たちは皆そうなのだと諭し、
「私は失敗したり後悔したりすることを、全然駄目だと思わない」
「そういうのを全部踏み越えた先に、誰にも負けない私がいるって思うから」
と語る。それは生前、すっかり頑張ることが嫌になったさくらを、もう一度だけ奮い立たせた言葉。
かつての自分に火をつけた言葉を、改めて、今度は画面越しではなく本人から直接言われたことで、さくらはついに、ライブに出ることを決めるのでした。
アルピノライブ前日。
幸いダンスに関しては、体が覚えていたため問題無さそうでも、やはり自分がいることで失敗するのではないかという不安は拭い去れないさくら。
そこには、それによって他の皆の努力が台無しになることを怖れる気持ちがある。優しいさくらにとって、自分が1人失敗するよりも、そちらの方が怖いのかもしれません。
ただそれは、ゾンビになってからの記憶の戻らないさくらが、未だに自分も他のメンバーと同じフランシュシュの一員であることに実感が持てないため。
そうではなく、さくらもフランシュシュのメンバーであり、共に努力してきた仲間だとメンバーたちから励まされ、ようやく覚悟を決めます。
しかしそこはやはり「持ってない」ゾンビ集団の性なのか。降り悪く九州に向けて、爆弾低気圧が迫っていて……。
ライブ当日。佐賀は県史上最大の降雪量となり、バスも運休。愛ちゃんが「試してみようじゃない。これだけ持ってないゾンビが集まるとどうなるか」とか挑発的なこと言うから……(笑)
しかしそれでも、たくさんの客がステージに駆けつけていました。
その中には、1話からずっと応援し続けている古参ファンの2人、失敗に終わったゲリラライブで1人だけ喜んでくれた女の子、「ドライブイン鳥」の社長、麗子と万梨阿の親子に怒羅美・殺女のレディースの皆さん、リリィの父・剛雄、鹿島踊り練習会(か2話のライブの時かも)のお年寄りたち、ライブ3日前のビラ配りに来たファンの2人……といった姿もありました(実際には別のシーンで映った人もいますが、便宜上ここでまとめています)。
こうした会場に集まった人たちこそが、フランシュシュがこれまで、アイドルとして頑張ってきた道のりの証に他なりません。
相変わらずネガティブスパイラル全開のさくら。
ただ、心の奥底にはアイドルを諦めきれない気持ちがあるせいか、はたまた単に気弱な性格で突っぱねきれないせいか、すみっこに座ってぼーっと他のメンバーの練習を見ているだけとはいえレッスン場にはいたり、ライブ3日前のビラ配りに参加したりはしています。
そのビラ配りの際、ファンの女の子2人から握手を求められ応援されることで、少しだけ心が動かされそうになりますが、やはり生前の相次ぐ挫折によるトラウマは重く、翻意するには至りません。
そんなさくらを誰よりも熱心に励まそうとするのが山田たえ。11話でも、目覚めたさくらに真っ先に駆け寄ったのが彼女でした。
しかしさくらは たえを頑なに拒絶し続ける。
ライブ2日前の夜、ついに業を煮やしたたえは、再び引きこもって固く扉を閉ざしてしまったさくらに対し、窓ガラスを割って突入するという、今作通じて最もゾンビらしいムーブ(笑)
さくらをレッスン場へと引きずり出すと、ダンスを教えようとします。
一人だけ自我が戻らず純正ゾンビなたえに、誰よりも熱心にダンスを教えていたのがさくらであり、たえにとってはそれが自我が戻らないなりに嬉しく、その恩返しをしようとしていたのです。
そんな健気さが泣けます。
言葉がしゃべれないキャラだからこそ、表現力のある声優に演じてもらう必要があるということで、ベテラン三石琴乃を起用したという話ですが、そのキャスティングが最高に活きている場面です。
こうした2人のやり取りを見て、かつてのさくらが、誰かが困っている時、オロオロしながらも真っ先にフォローしようとしてきたのを改めて思い返したメンバーたち。
ならば今一番困っているさくらに、今度は自分たちがお返しする番!と決意します。
ところが……。
「ほんとそういうの良いんで……。今一番困っているのは、私が全く覚えていないことで、皆さんが勝手に盛り上がってることなんで……」
と凄まじく冷めた目をするさくらさん。
おいぃぃぃぃぃ! 今完全にさくらの心が開かれる流れだったでしょうが!!
(まあそりゃさくらかすれば、記憶がないんだから仕方ないんだけど)。
唖然とした表情で固まってしまうメンバーを後に残し、やさぐれモード全開で立ち去ろうとするさくら。
そこにゆうぎり姐さんが、渾身のビンタをかまします。
おお! 人の話を聞かないゆうぎり姐さんが、初めて正当な流れで殴った!(笑)
「さくらはん、もうこれ以上逃げないでおくんなんし。アンタにはわっちらを励ましてきた責任ちゅうもんがある。記憶があろうが無かろうが、わっちらと踊って貰いんす」
そして、なぜ自分なんかにこだわるのかと問うさくらに、さくらがいなかったら我の強い集団のフランシュシュはとっくにバラバラになっていた、とさくらが大切な存在である理由を語り、
「さくらはんが居ないステージを成功させるくらいなら、さくらはんと一緒のステージで失敗したい」
とまで言い切ります。
それに続けて愛が、「持ってない」のはさくらだけではなく、ゾンビである(すでに死んでいる)自分たちは皆そうなのだと諭し、
「私は失敗したり後悔したりすることを、全然駄目だと思わない」
「そういうのを全部踏み越えた先に、誰にも負けない私がいるって思うから」
と語る。それは生前、すっかり頑張ることが嫌になったさくらを、もう一度だけ奮い立たせた言葉。
かつての自分に火をつけた言葉を、改めて、今度は画面越しではなく本人から直接言われたことで、さくらはついに、ライブに出ることを決めるのでした。
アルピノライブ前日。
幸いダンスに関しては、体が覚えていたため問題無さそうでも、やはり自分がいることで失敗するのではないかという不安は拭い去れないさくら。
そこには、それによって他の皆の努力が台無しになることを怖れる気持ちがある。優しいさくらにとって、自分が1人失敗するよりも、そちらの方が怖いのかもしれません。
ただそれは、ゾンビになってからの記憶の戻らないさくらが、未だに自分も他のメンバーと同じフランシュシュの一員であることに実感が持てないため。
そうではなく、さくらもフランシュシュのメンバーであり、共に努力してきた仲間だとメンバーたちから励まされ、ようやく覚悟を決めます。
しかしそこはやはり「持ってない」ゾンビ集団の性なのか。降り悪く九州に向けて、爆弾低気圧が迫っていて……。
ライブ当日。佐賀は県史上最大の降雪量となり、バスも運休。愛ちゃんが「試してみようじゃない。これだけ持ってないゾンビが集まるとどうなるか」とか挑発的なこと言うから……(笑)
しかしそれでも、たくさんの客がステージに駆けつけていました。
その中には、1話からずっと応援し続けている古参ファンの2人、失敗に終わったゲリラライブで1人だけ喜んでくれた女の子、「ドライブイン鳥」の社長、麗子と万梨阿の親子に怒羅美・殺女のレディースの皆さん、リリィの父・剛雄、鹿島踊り練習会(か2話のライブの時かも)のお年寄りたち、ライブ3日前のビラ配りに来たファンの2人……といった姿もありました(実際には別のシーンで映った人もいますが、便宜上ここでまとめています)。
こうした会場に集まった人たちこそが、フランシュシュがこれまで、アイドルとして頑張ってきた道のりの証に他なりません。
そして、いよいよライブが開演。
ところが、さくらが歌いだした途端、屋根に積もった雪が落ちて会場の窓を突き破るというアクシデントが発生。
驚き歌うのを止めてしまうさくら。しかしサキたちメンバーがすかさず歌い継ぎフォローします。
一方で会場スタッフはアクシデントを受けて、すぐにライブを中止にしようと動き出すも、幸太郎が制止。
それもそのはず。ここでライブを止めたら、二度とさくらは立ち直れなくなってしまう。
しかしその後もステージはどんどん崩れていき、鉄骨は折れ、壁は倒れと半壊状態に。
絶句する観客。
ステージ上に倒れ伏したさくらは、再び絶望し、マイクから手を離してしまいます。
今度こそ本当にライブは失敗に終わってしまったのか――
無音の会場に、幸太郎が手拍子を送る。
それに応じて次々と立ち上がり、アカペラで歌い始める仲間たち。
観客たちも手拍子を始め、スタッフも懸命に、機材をつなぎ直す。
「思いに応えろ、さくら。お前の真の力は、追い詰められた時にこそ覚醒する……」
幸太郎の、仲間の、観客の思いを受けて、さくらもついに立ち上がり、観客は大歓声。
完全に復活したフランシュシュは、相次ぐ凄まじいアクシデントにも負けず、「ヨミガエレ」を歌い切ったのでした。
こうしてライブは大成功に終わり、さらにはさくらの記憶も戻る。楽屋で喜び合うメンバーたちは、幸太郎にどやされアンコールの声が響き渡るステージ上へ。そして最後に「FLAGをはためかせろ」を歌い上げ、シリーズを締めくくりました。
ステージが崩壊してからのアカペラ。皆の思いによって「ヨミガエ」るさくら。観客の大歓声。機材が復活してのサビ突入。さくらの脳裏に次々とフラッシュバックしていくゾンビになってからの記憶の数々。
何回見ても涙腺の緩む、これぞ最終回!という熱くて感動的なライブシーンでした。
さくらの記憶に関しては、このまま戻らずに、ここからまた思い出を積み上げて行こう的な感じになるのかなと思ったりもしましたが。
ところが、さくらが歌いだした途端、屋根に積もった雪が落ちて会場の窓を突き破るというアクシデントが発生。
驚き歌うのを止めてしまうさくら。しかしサキたちメンバーがすかさず歌い継ぎフォローします。
一方で会場スタッフはアクシデントを受けて、すぐにライブを中止にしようと動き出すも、幸太郎が制止。
それもそのはず。ここでライブを止めたら、二度とさくらは立ち直れなくなってしまう。
しかしその後もステージはどんどん崩れていき、鉄骨は折れ、壁は倒れと半壊状態に。
絶句する観客。
ステージ上に倒れ伏したさくらは、再び絶望し、マイクから手を離してしまいます。
今度こそ本当にライブは失敗に終わってしまったのか――
無音の会場に、幸太郎が手拍子を送る。
それに応じて次々と立ち上がり、アカペラで歌い始める仲間たち。
観客たちも手拍子を始め、スタッフも懸命に、機材をつなぎ直す。
「思いに応えろ、さくら。お前の真の力は、追い詰められた時にこそ覚醒する……」
幸太郎の、仲間の、観客の思いを受けて、さくらもついに立ち上がり、観客は大歓声。
完全に復活したフランシュシュは、相次ぐ凄まじいアクシデントにも負けず、「ヨミガエレ」を歌い切ったのでした。
こうしてライブは大成功に終わり、さらにはさくらの記憶も戻る。楽屋で喜び合うメンバーたちは、幸太郎にどやされアンコールの声が響き渡るステージ上へ。そして最後に「FLAGをはためかせろ」を歌い上げ、シリーズを締めくくりました。
ステージが崩壊してからのアカペラ。皆の思いによって「ヨミガエ」るさくら。観客の大歓声。機材が復活してのサビ突入。さくらの脳裏に次々とフラッシュバックしていくゾンビになってからの記憶の数々。
何回見ても涙腺の緩む、これぞ最終回!という熱くて感動的なライブシーンでした。
さくらの記憶に関しては、このまま戻らずに、ここからまた思い出を積み上げて行こう的な感じになるのかなと思ったりもしましたが。
これで終わりかと思いきや、CM挟んでCパートへ(危うく見逃すところだったよ)。
愛、純子、リリィの写真を並べ、「ますます分からん! こいつは一体、どやんことか……?」と呟くサガジン記者……というところで終了。
この人、純子のことを怪しんでいたものの結局うやむやになっていて、佐賀ロックのライブを見て、突っ込むのも野暮だと思うようになったのかな、なんて思っていたのですが、まだ気になっていたのですね。
まあ、1人だけ有名人のそっくりさんがいるならまだしも、3人も揃うとさすがに看過できないかも。というか、おそらく昭和と現代でメイクその他がだいぶ違うであろう純子より、愛の方が生前とほとんど差がなくてバレやすそう。
さて、このCパートは、いかにも続編をほのめかす終わり方です。
そしてその場合、ゾンビであることがバレるかどうかのせめぎ合い、みたいな話が中心になってきそうな終わり方でもあります。
というより、そもそも「ゾンビの女の子がアイドルをやる」というコンセプトからすると、むしろそういう話にする方が自然だったはず。
なので、続編があるのなら「まあそうなるよね」というような、納得感のある引き方ではあるのですが。
ただゾンビランドサガは、最初の方こそゾンビであることがバレそうになる、みたいなエピソードもありましたが、中盤以降はそういった話はほとんどやらなくなりました。
もちろん、大雨に打たれた愛やサキ、あるいは海にダイブしてしまったさくらのゾンビメイクが剥げる、みたいなシーンもありましたが、それによって正体がバレるかも!?みたいなことではなかった。
そうしたゾンビアイドルならではと言ってもいい部分をストーリーの中心には据えず、敢えて王道アイドルアニメをベースに、ゾンビ要素は飛び道具的に使ったところが、本作の良さでもあったでしょう。
ただ、アイドルものとしての物語(挫折とその克服とか、メンバーの衝突と結束とか)はやり尽くしてしまった感もあります。
個人的には、ここで終わっていてくれても良かったかな、なんて思わないでもないのですが……。
ただ、まだまだ謎が残されているのも事実。
ゆうぎりの生前。彼女に関連して謎めいたマスターの存在。山田たえの正体。
そして何より、幸太郎とさくらの過去。
前回を見てゾンビなのかな?と思ったのですが、そうではなく、生前はクラスメイトだったということなのかな。
巽幸太郎の本名はイヌイさん。名前を変えているのも、サングラスをかけているのも、さくらに気づかれないためか(でも戌亥⇒辰巳は安直だと思うぞ)。
ただそれ以上のことはわからず、2人に具体的に何があったのか、どういう経緯で幸太郎はさくらをゾンビとして目覚めさせることになったのか。
そうしたあたりを考えると、やっぱり続編も期待したいですね。
でも、山田たえはずっとあのままが良いなー(笑)