うまく行けば決勝戦の対戦カードが、いずれも優勝予想に入れたチームになり、決勝戦はどちらが勝っても予想的中。平成最後の甲子園で最高の予想になるかというところ、終わってみれば最も恐れていた共倒れということで、今回も的中ならずと相成りました。

 もうテンション駄々下がりで、どっちが勝っても良いんですけど、とりあえず予想は完走しましょう。


・第10日(2日)

習志野-4明豊……ハズレ
東邦-2明石商……ハズレ


 明豊が初回にいきなり3点を先制。若杉の立ち上がりも上々で、こっちは問題なしかなと思っていたのだが。
 その後は明豊打線は山内の前に沈黙。初回から一転、変化球を有効に使い出す配球に切り替えたバッテリーに対し、的を絞り切れなかった。
 飯塚に疲労があるのではと思っていたが、習志野のこれまでの試合のように、早い段階で飯塚を引き摺り出せなかったのであまり関係が無かった。

 そうなると完全に習志野ペースという感じで、徐々に追い上げられ終盤一気に突き放されてしまった。
 終わってみれば、下位打線に穴があった明豊打線に対し、どこからでもランナーが出せる習志野打線の切れ目のなさ、という差も如実に出た。
 習志野打線のバットを短く持つバッターを見て、昨年の木更津総合でも同じようなことをして、見事に外角の変化球にクルクルしていたのを思い出し、右投手相手には苦戦するのではないかと思っていたのだが、最後は大畑を攻略された。
 8回の集中打は、ストレートを投げても変化球を投げても打たれ、もうどこに投げて良いかわからない、というような状態で、むしろ3点止まりだったのが奇跡というくらいだった(そういう時、やはり球威があると多少甘くても詰まらせることができるので、やはり強みではある)。

 また、根本が完全復帰したのも習志野に追い風になったか。攻撃では1安打だが、最終回に好守で明豊の得点を阻んでいた。
 前日の記事ではようやく練習に合流し、試合に出たい(出られるかはわからない、というニュアンス)というようなコメントを残していたので、スタメン出場はないと思っていたのだが……。

 個人的には、初回に3点を先制したにもかかわらず、明豊にあまり余裕が感じられなかったのも気になった。2回に3点リードにも関わらず前進守備を敷いたり。市立和歌山の試合展開を意識したのかもしれないが……結果として二の舞になってしまった。

 余談だが、この試合で始めてまともに習志野戦を見て、改めて「美爆音」はさすがに言われるだけのことはあるわ、と思った。加えて選曲のセンスも素晴らしい。明豊なんて「となりのトトロ」ですからね。トホホ、ですよ。


 優勝予想が当たるとしたら、明豊の優勝しかないと思っていた(明石商はそもそも準決勝が厳しいと思っていたし、仮に勝ち上がっても中森は限界だろうと思っていた)ので、この敗戦で一気にガックリきてしまい、第2試合は見るのをサボってしまった。
 後でスコアを確認したら、中森も中盤まで好投。とはいえこれが最後の力を振り絞った結果であり、仮にここを突破しても、連投で好投は難しかったのではないかな。

・第11日(3日)

習志野-東邦……東邦
 普通に戦力面だけを考えれば東邦なのだが、習志野は打線が派手さこそないものの全体的に好調で、好投手相手でも臆さず自分のバッティングをしてくる。
 かつリリーフエースの飯塚が準決勝ではロングリリーフしなかったために余力もある(対する東邦はエースが完投)。
 従って、飯塚から大量点を取るのは難しいかもしれない(明豊も比較的捉えられていたので、だいぶ神通力も薄れてきたかなとは思うが)。
 ただ、山内に関しては明豊戦が(初回を除き)最高の出来で、裏を返せばあれ以上の投球はないと思われるし、他の投手はあまりここまで良い投球は出来ていない。序盤に先制パンチを食らわせられるかが1つの鍵を握りそう。

 また習志野は、得意の接戦に持ち込めれば、多少のビハインドでも自分たちのペースと伸び伸びプレーでき、逆にリードしている側を妙に焦らせる。
 従って東邦としては、出来る限り常に先手を奪うような試合がしたいが、それ以上に、たとえ僅差でもリードしているならば、また同点であっても負けていない限りは余裕をもって臨みたい(星稜も市和歌山も明豊も、スコアだけなら決して劣勢ではなかったのにやられてしまった)。

 接戦になると、習志野の点の取り方の巧みさも生きてくる。
 ただ、明豊戦は1点目のダブルスチールによる本盗は成功したが、1点を追うなかでのホームスチール(一塁走者がわざとリードを広げ、ピッチャーが牽制したところで本塁を狙う)は、冷静に対処された(あそこで、策士策に溺れたか、と思ったのだが)。
 ああいう奇襲は、二度は通用しない。東邦は最初から冷静に対処したいところだが、仮に点を奪われても、「セコイ野球してんな」くらいで意に介さないくらいの鷹揚さが必要だろう。

 準決勝のところで、習志野に東海大四や北海のような雰囲気を感じると書いたが、それは裏を返せば、準優勝止まりということでもある。とにかく相手のペースにさえ乗らなければ、地力の差で押し返せるはず。
 4年前のセンバツ決勝では、敦賀気比は東海大四に終始押され気味だったが、一つのラフプレーをきっかけに火が付き跳ね返した。東邦もまずは相手に飲まれないこと、攻めの姿勢を崩さないことが重要だ。


 そう言えば、東邦は吹奏楽部が帰国したそうだが、準決勝に続き決勝も、大阪桐蔭のブラバンとコラボ応援するらしい。野球以上に、ブラスバンドの頂上決戦の様相を呈してきている。近隣住民も大変だ。
  



【2019センバツ記事まとめ】
優勝予想・ベスト8予想・1回戦勝敗予想①(第1日~第2日)
1回戦勝敗予想②(第3日~第6日)
1回戦の予想答え合わせと感想(第1日~第3日)
1回戦の予想答え合わせと感想(第4日~第6日)

2回戦予想①(第6日)

2回戦予想②(第7日~第8日)
2回戦の予想答え合わせと感想(第6日)……星稜vs習志野の美爆音・サイン盗み騒動について
2回戦の予想答え合わせと感想(第7日)


【勝敗予想結果】 ※第10日終了時点
19勝11敗
 1回戦:13勝3敗
 2回戦:4勝4敗
 準々決勝:2勝2敗
 準決勝・決勝:


【優勝予想】
◎智弁和歌山……ベスト8
○明石商……ベスト4
▲明豊……ベスト4


【ベスト8予想】
A:春日部共栄……1回戦敗退(正解:市和歌山)
B:星稜……2回戦敗退(正解:習志野)
C:札幌大谷……2回戦敗退(正解:明豊)
D:盛岡大付……2回戦敗退(正解:龍谷大平安)
E:筑陽学園……当たり
F:東邦……当たり
G:明石商……当たり
H:智弁和歌山……当たり




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